指宿と阿多カルデラ

鹿児島湾の出入口にある温泉地、指宿(いぶすき)はカルデラの中にある町です。

阿多カルデラの中には、火山地形温泉がいっぱいです。今回は、薩摩半島の南部・阿多南部カルデラの魅力を見つけていきたいと思います。

鹿児島湾の地形図

鹿児島湾は南北にとても長い湾です。阿多カルデラはこの鹿児島湾の南部です。

薩摩半島の南部拡大図

鹿児島湾の湾口部には、阿多北部カルデラ阿多南部カルデラの2つがあります。

阿多南部カルデラが24万年前、阿多北部カルデラが約10万年前、さらに桜島の北側には約3万年前から活動が始まった姶良カルデラがあります。

鹿児島湾はカルデラが連なってできた湾です。


池田湖

まずは池田湖へ向かいます。
ここは巨大な阿多南部カルデラの中に、後からできた小さなカルデラが湖になったものです。

昭和53年9月3日、湖面を猛スピードで進んだというUMA「イッシー」

未確認生命物体「イッシー」がいるとか、いないとか。

手前に見える横一直線の山が、池田カルデラの内壁。

池田湖は、ごく最近・約6,400年前に活動した池田カルデラの中にできたカルデラ湖です。

奥に見えるのは開聞岳です。

池田カルデラの急崖と、開聞岳。

続いて、開聞岳の麓の方へ、池田カルデラを越えて行きます。

開聞岳とRS660。

夕焼け空と開聞岳とバイクが美しい光景です。


鏡池

さて開聞岳の麓には、マグマが地下水に触れて爆発を起こした「爆裂火口」があります。

爆裂火口・鏡池。水蒸気爆発によってできた円形の窪みが池になっています。

池の形がきれいな円形になっています。

穏やかな湖面は、鳥の休場になっている。水蒸気爆発によってできたため浅く、最大水深は約14mです。


たまて箱温泉

さて、鏡池の南東の海岸に、たまて箱温泉という露天風呂だけの温泉があります。

開聞岳と湯煙。

海沿いには、温泉の熱水を利用していた製塩工場の跡があります。今も湯煙を上げています。

製塩所跡。

製塩所の跡には温泉が溜まっています。お湯がバスクリンみたいなすごい色をしています。

たまて箱温泉は撮影できないので写真がありませんが、露天風呂オンリー。お風呂から開聞岳がどーんと見えます。

奇数日・偶数日で女湯と男湯が入れ替わりますので、日にちを確認して開聞岳側に入れる日に行きましょう。


指宿駅

温泉にも入ったところで、指宿駅前に泊まります。駅前には足湯があります。

指宿駅前の足湯。

駅前で晩ご飯を食べます。

指宿駅前の居酒屋「青葉」

お食事は動画しか撮っていないので写真がありません。記事の最後に載せている動画を見てね。


鰻池

翌日、続いては鰻池に行きます。こちらも爆裂火口です。

鰻池とRS660。

相変わらず格好良いバイクですね。それはさておき、こちらも爆裂火口なのでまん丸な池です。

鰻池も爆裂火口。

こちらも水深は浅く、最大水深は約56mです。

鰻池の案内看板。

湖畔には、西郷隆盛も愛したという鰻温泉があります。


長崎鼻

最後に、薩摩半島の南端の長崎鼻へ向かいます。

ここはモロに観光地で、うっかりしていると有料駐車場(というかお土産を強制的に買わされる駐車場)に誘導されてしまいます。

僕もホイホイと誘導されてしまいました。まあいかにも観光地だなあ、とおおらかに許すしかないんですけど。それが嫌な人は、手前の市営駐車場に駐めましょう。

長崎鼻の竜宮神社への参道。

長崎鼻には竜宮神社という神社があります。浦島太郎伝説のモデル地と主張する場所の一つです。

竜宮神社の社殿。

社殿は割と最近に建て替えられたようで、きれいです。綺麗になりすぎていて、ちょっとありがたみがありません。

竜宮神社の鳥居。

鳥居もなんだか、ありがたみがありません。

個人的な印象ですが、観光地として最近綺麗にしたんだろうな、という感じです。

長崎鼻の灯台と、玄武岩質安山岩の崖。

さて長崎鼻はカラブリアン期(約180~78万年前)玄武岩質安山岩が流れてきた場所です。

近くにある開聞岳は4,400年前から活動を始めたもので、全く形成時期が違います。

開聞岳と、黒い海岸。

玄武岩質安山岩が風化した砂浜なので、真っ黒です。

長崎鼻では、マグマの流れた跡がよくわかる。

奥の開聞岳は4,400年前、手前の長崎鼻は約100万年前。すぐそこの似たような火山地形に見えますが、全然違います。

玄武岩質安山岩の鉄分が酸化して赤くなっている。

とにかく雄大な火山地形がたくさん見られる、阿多南部カルデラでした。

次回は桜島姶良カルデラを見に行きます。お楽しみに。


詳しい説明は、バイクに乗りながらお話ししていますので動画でご覧ください。

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