佐賀・東松浦半島 玄武岩の溶岩台地

東松浦半島は、佐賀県の北西部に突き出している半島です。

東松浦半島
東松浦半島の拡大地形図

半島の大部分が標高100m程度で、玄武岩の溶岩台地が広がっています。

東松浦半島の地質図。紫色が玄武岩、黄色が堆積岩、赤・赤紫が花崗岩

半島の西部はベースに堆積岩があり、海岸沿いで露出しています。

半島の真ん中では繰り返し噴火があり、玄武岩が積み重なっています。厚さは300mにも及びます。


七ツ釜

まずは東松浦半島で一番有名な観光地、七ツ釜へ行きます。

玄海国定公園、七ツ釜。看板が風化していて読めません。

こちらも風化した看板。読めない。

七ツ釜は柱状節理だらけの海岸です。

粘りけの少ない玄武岩の溶岩がだらーっと広がり、それが一方向からゆっくり冷え固まると、柱状節理ができることがあります。詳しいでき方については記事最後の動画をご覧ください。

右側に縦方向の割れ目が見えますが、これが柱状節理。

左側には海すれすれの高さの平らな場所がありますが、これは波によって上の方が削られた海食台です。

七ツ釜はどこを見ても柱状節理だらけです。

写真中央が「象の鼻」、奥で左から右に伸びているのが「平瀬」です。

溶岩が流れ、冷え固まった様子を想像すると、また一層面白く見えます。

海岸には柱状節理だらけ。柵は無い。とにかく同じ方を向いた柱状の岩が並んでいます。

間近で見るとまた迫力が違います。

柱状節理の1本を手で掴んでみるとこのような感じになります。直径(円ではなく六角形ですが)は50~60cm程度でしょうか。やや細めです。

節理の大きさは、冷えるスピードが速いほど細くなり、遅いほど太くなります。

柱状節理の向きが、マグマが冷えていった方向を示しています。

色々な向きを向いており、複数回に渡って溶岩が流れてきたことがわかります。

同じ方向の柱状節理が並んでいます。これも冷却面から冷やされた方向。

男滝(おだき)

つづいて、半島の西部にある柱状節理の滝を見に行きます。

柱状節理を流れ落ちる男滝。

男滝は道路から手軽に眺めることができる滝です。お勧めです。

滝の下には崩壊した柱状節理が転がっている。

柱状節理の様子と、下に崩れた玄武岩を見ることができます。

鷹島の雷岬

最後に玄武岩の溶岩台地の西端、鷹島へ行きます。ここは鷹島大橋を渡って直接行くことができます。

暗くて分かりにくいが、堆積岩の海岸。西端の雷岬では堆積岩を見ることができます。


詳しくは動画にまとめていますので、ぜひご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です