五島列島・中通島と若松島 堆積岩と流紋岩の島

五島列島は、長崎県の西部に約80kmにわたって連なる島々です。

今回は博多発のフェリー「太古」にバイクを載せ、五島列島の地形を巡ってきました。2つめ、3つめに訪れた中通島と若松島をご紹介します。

地形と地質

中通島と若松島の見所
地質図。オレンジ色が堆積岩(五島層群・約2000万年前)、赤が花崗閃緑岩、薄オレンジ色が流紋岩。

中通島と若松島は地質的には繋がっており、どちらもほぼ全域が堆積岩です。

島の間には若松瀬戸という海峡があります。ここはもともと谷だったところが、氷河期の終わりに伴って海水面が上昇し、沈水したものだと考えられます。


上陸&昼食

フェリー太古からバイクを下ろします。

まずは青方港に到着し、五島うどんを食べます。

竹酔亭のすき焼きうどんセット。1,100円。

うどんを食べたら、島の北西部にある「矢堅目」に向かいます。ここは堆積岩と花崗閃緑岩が入り混じった岬です。

矢堅崎

矢堅崎の「トトロ岩」

岬の先端には、トトロみたいな形をした岩があります。

真ん中から下にかけては堆積の跡がみられ、上では見られません。おそらく上部が花崗閃緑岩だと思われます。

岬の反対側を振り向くと、堆積層がはっきり見えます。

続いて、中通島の最北端・津和崎へ向かいます。

津和崎

津和崎。向こうに見えるのは野崎島。

津和崎瀬戸を、小値賀発 佐世保行きのフェリー「いのり」が通過していく。

津和崎と野崎島の地質は流紋岩です。かなり険しい地形が続いています。

つづいて、島の南島にある米崎展望台へ向かいます。

米山展望台

米山展望台の駐車場。ここでも充分景色が美しいんですけど。

この米山も流紋岩。島の北と南、両方に流紋岩の山があるというわけ。

中通島の南にある集落・奈良尾が見える。

福江島方面。リアス式海岸に沈む夕日が美しい。

米山の頂上には、みんな大好き 四等三角点がある。展望台の裏にあるので見のがさないように。

米山に登った後は、若松島の旅館に泊まり、翌朝は龍観山へ。ここは花崗閃緑岩の山。

龍観山

龍観山の上からは若松大橋がよく見える。左手が中通島。いまいるのが若松島。

つづいて、若松島の北西端にある日島へ。

日島(ひのしま)

日島は堆積岩の島。

海流によって砂が溜まった砂嘴の上に、中世の墓の石塔が残っている。

石塔に使われているのは安山岩と花崗岩。この島には存在しない岩です。五島は海上交通の要所。交易が盛んだっため、色々なところから岩を運んできたようです。


青方港へ戻り、再びフェリー太古に乗船。ということで堆積岩・流紋岩・花崗閃緑岩、色々な地質を見て回りました。

中通島の青方港を出港。次は個人的に五島列島で一番面白かった島・小値賀島へ向かいます。


今回も写真はあまり撮っておらず、動画ばっかり撮っていましたので、詳しくはYouTubeの動画をご覧ください。

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